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悪銭造り始まるか?

投稿者:ブログ担当者 / 投稿日:2024/4/30

「悪銭」という言葉をご存知でしょうか?「悪銭身に付かず」ということわざからすると、

悪銭は不正な・悪戯な方法で手に入れたお金というイメージを持たれると思う。

今回は、「悪銭」=質の悪い貨幣という意味でのお話です。

日本の硬貨には幾つかありますが、当然それぞれの硬貨には製造原価があります。

製造原価には、原料(貴金属類)の原価と加工する為の労務費等、経費等が含まれる。

その製造原価は実際の硬貨の価値よりも高くなることがある。

簡単な話として、10円玉を造るのに、12円の製造原価がかかるということになる。

おかしな話に聞こえるかもしれないが、これはよくある話。

 但し、今回お話する内容は更に別次元の話になる。2018年当時の10円玉の原料の原価は

3.5円程度だった(製造ではなく、原料(銅やスズ)の原価)。

皆さんご存知のように、銅の価格は上昇中であり、且つ円安が急伸している。

故に、現在の10円玉の原料原価は7円を超えてしまいます。このまま資源高騰と円安が進めば、

それほど遠くない将来に10円玉の原料原価が10円を超えてしまうということになる。

10円という価値のものを造る為に12円で材料を買わなければならなくなる。

変な話だが、10円玉を掻き集めて、スクラップ屋に販売すると、儲かってしまうということになる。

10円が12円に化けてしまうということが起きる。実際に貨幣である硬貨を銅として活用する為に

溶かしたりしたらおそらく法律違反になってしまうだろうが。

 このような状況を政府や国民が許すはずがない。そこで何をするのか?単純な話として、

硬貨の質を落として、製造原価並びに原料原価を下げればいいのではと考えるようになる。

 歴史をみれば、このようなことは世界中でよく起きている。大恐慌が起きた時や、戦争に

大量のお金を使ってしまった時に、日本に於いても当然行われた。政府等にお金がなくなる

と、金本位制のように金という世界中において普遍の価値があるものへの兌換機能を停止して

単にお金を刷りまくり(これは国債と同じで既に実行していること)、貨幣を鋳造しまく

る。貨幣の場合は実は、鉱物資源になるので価値がつく。だが、10円という貨幣価値を

創造する為に12円かかってしまうという現象が起きてしまう。そうなると政府は何を行うの

か?先程も書いたように、10円玉の銅の含有率を減らして、もっと安い素材を利用して、

原料原価を下げようとする。そして「悪銭」が生まれることになる。

このようなリアルな「悪銭」が流通し始めると、正に「悪銭身に付かず」の状況になる。

二つあった意味が統合されることになる。単なる質の問題が不正や腐敗という本質の問題に

なってしまう。その沸点が、原料原価>実際の貨幣価値になるだろう。

そう考えると、その時期はそろそろ訪れるということかもしれない。皆さんも家の中にある、

10円玉を掻き集めて、紙幣は全て硬貨に両替をしてでも、壷に入れて埋めておきましょう(笑)

 仮に貨幣というものが、全て電子化された世界においては、硬貨の意味は全くなくなり、

溶かしても誰も咎めない世の中になっているかもしれないので。

 増々円安が進み、物価が高騰し、実質的な不景気が訪れているのに、株高や大企業の好決算に

誤魔化される。そして労働環境の締め付けが更に進み、労働力の流動化が阻害され、労働力不足

が加速し、経済環境が悪化し続ける。

中小建設業を営む者からの小さな声でした。

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