コラム

電気工事施工管理技士の仕事内容と給与について

電気工事施工管理技士の仕事内容と給与について

工事現場や建設現場で働く際に求められる資格にはさまざまなものがありますが、「電気工事施工管理技士」もそのような資格のひとつです。

ただ、資格の名称だけ聞いても実際にどのような仕事を担うのか、ピンと来ない人もおられるかもしれません。

本記事では、電気工事施工管理技士とはどのような資格かということや、電気工事施工管理技士の仕事内容・電気工事施工管理技士の平均年収などについて、解説します。

電気工事施工管理技士は電気工事のスペシャリスト

建設工事の現場において、照明や配電・変電設備の施工は必要不可欠ですが、電気工事施工管理技士はそのような電気工事のスペシャリストです。

電気工事施工管理技士の資格を有していなくとも、現場で施工管理の仕事に携わることは可能ですが、資格を持っていることで主任技術者や専任技術者として働くことができるので、建設工事の現場においては重宝される資格です。

電気工事施工管理技士は国家資格であり、簡単に取得できるわけではありませんが、上述したような理由から取得しておけば建設事業者等への就職において有利となることは間違いありません。

「四大管理」が電気工事施工管理技士の業務の柱

電気工事施工管理技士は電気工事の現場全体の管理を行いますが、具体的な管理の内容としては以下のようなことが挙げられます。

● 工程管理
● 安全管理
● 品質管理
● 原価管理

それぞれについて、説明します。

工程管理

工事をあらかじめ定められた納期までに完了させるために、作業スケジュールの管理を行うことは、電気工事施工管理技士の重要な仕事です。

作業に何らかのミスがあったり作業員の作業スピードが想定していたよりも遅かったりと、工事が遅れうる要因は色々とあるため、柔軟に対応することが求められます。

あらかじめある程度のバッファを設けておくことで、仕様変更などによって工事途中で計画を練り直さなければならないような場合にも、対処しやすくなります。

安全管理

作業員が安全に働くことができるように環境を整えることも、電気工事施工管理技士に課せられた使命です。

工事を納期通りに終わらせることは重要ですが、事故なく終わらせることもそれと同じくらい、もしくはそれ以上に重要なことです。

安全に働くことができる環境であれば、作業員のモチベーションが上がり作業スピードも上がるので、安全管理を適切に行うことで工程管理にもよい影響を及ぼすことができます。

品質管理

電気工事施工管理技士は、電気工事に求められている品質を満たすことができているかについても、チェックしなければなりません。

施主が求めている品質についてはもちろんですが、場合によっては地方自治体によって定められた品質を満たさなければならないケースもあります。

後述する原価管理とうまくバランスを取る必要があるため、電気工事施工管理技士としての経験や技術の見せ所でもあります。

原価管理

工事には無尽蔵にお金をかけられるわけではなく、あらかじめ予算が決められているので、その予算の範囲内で資材などの発注を行わなければなりません。

コストをどのように割り振るかを考えながら全体の管理を行わなければならず、原価管理がうまくできていないと工程管理や安全管理に影響が出る場合もあります。

工事を適切に進められるように、品質管理とのバランスを取りながら舵取りをしていく技術や経験が求められます。

電気工事施工管理技士には1級と2級がある

電気工事施工管理技士には1級と2級がありますが、1級取得者と2級取得者で施工管理における仕事内容が変わるわけではありません。

ただし管理できる現場の規模は1級と2級で異なり、2級電気工事施工管理技士は一般建設業の電気工事において、主任技術者・専任技術者として業務を担うことができます。

一方の1級電気工事施工管理技士は、一般建設業だけでなく規模の大きな特定建設業の電気工事においても、主任技術者・専任技術者、また監理技術者としての業務を担うことができます。

2級電気工事施工管理技士の資格を取得していると、1級電気工事施工管理技士の受験に必要な実務経験の期間が15年から5年へと短縮されるので、まずは2級を取得して現場で経験を積んだのち、1級を取得するというステップがおすすめです。

すでに長い期間現場で経験を積んでいるという場合は、いきなり1級から受験しても問題ありません。

電気工事施工管理技士1級と2級それぞれの平均年収

電気工事施工管理技士は、一次試験と二次試験(注1)の両方の試験に合格しなければ取得することができない国家資格なので、電気工事施工管理技士を取得している人の年収は一般的なサラリーマンの年収よりも高めの傾向にあります。

2級電気工事施工管理技士で平均年収が450万円前後、1級電気工事施工管理技士で平均年収が500万円~700万円ほどです。

建設事業者によっては、電気工事施工管理技士の資格取得者に対して資格手当を支給していることもあるので、電気工事施工管理技士の資格を取得することで高水準の収入を得ることが可能です。

注1
2021年からは、学科が「一次試験」、技術が「二次試験」に変更

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